ひまわり通信

2021年号外

ひまわり診療所での新型コロナワクチン接種について

所長 毛利 一平

 5月6日から、江東区でも65歳以上の方を対象とした新型コロナワクチン集団接種の受付が始まりました。16日からは最寄りのスポーツセンターで接種を受けられるようになります。

一方で、「予約できなかった。ひまわりで打ってもらえるだろうか?」など、診察室で聞かれることも多くなっています。

江東区報で案内されたとおり、ひまわり診療所でも6月1日から接種できるようになるのですが、いろいろと制約も多く簡単ではありません。

この号外では、ひまわり診療所でのワクチン接種がどのように行われるのか、ひまわりで接種するのと集団接種とどちらが良いのかなど、皆さんの疑問に答えたいと思います。まずは読んでいただいて、質問があれば遠慮なくお尋ねください。

問1 ひまわり診療所でのワクチン接種はいつから始まりますか?

 6月1日より接種を始めます。ただし新型コロナワクチンは取り扱いが難しく、副反応(特にニュースで「アナフィラキシー」とか言われているやつです)に対して慎重に準備する必要があり、一度にたくさんの人に接種することができません。急ぎたい方には、集団接種をお勧めしています。

問2 ひまわり診療所での接種対象者はどのような人ですか?

 当面、かかりつけの患者さんのみに限定させていただきます。これは、普段服用している薬やアレルギーの有無など、ワクチンを接種するうえで重要な情報がわかっているからでもあります。また、かかりつけ患者さんの中でも特に75歳以上の後期高齢者の方、集団接種を受けるのが難しい方、コロナウィルスに感染すると重症化のリスクがある方などを優先させていただく予定です。

問3 持病がありますが集団接種でも大丈夫でしょうか?

 集団接種では医師や看護師もたくさん集まりますので、万が一重い副反応が生じた場合でも、迅速に対応してもらえるというメリットもありそうです。また同じ理由から、喘息やアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患治療中の方や、過去に強いアレルギー反応を経験した方などについては、集団接種をお勧めします。

問4 ひまわりでのワクチン接種はどのように行いますか?

 はじめは十分な余裕をもって少しずつ始めます。

 最初の三週間は毎週火曜日の午前中、6人限定で行います。この時間、一般の診療は原則中止となります。

 コロナワクチンは新しく、まだ安全性が十分に評価されているとは言えません。待合室の「密」を避けながら、万が一急な副反応が出てしまった場合などにしっかり対応するために、時間に十分な余裕を持たせます。受付から終了まではおよそ1時間程度とお考え下さい。

問5 2回目の接種はどうなりますか?

 2回目の接種は3週間後の火曜日の午前に行います。1回目と2回目はセットでの予約になります。コロナワクチンの接種間隔は3週間と決まっていて、都合が悪くなっても2回目の予定は変更することができませんのでご注意ください。万が一、2回目をキャンセルする場合は、集団接種を受けていただくか、他の医療機関で接種していただくことになります。

問6 副反応が怖いのですが、大丈夫でしょうか?

 これまで世界中で6億回以上、日本では400万回を超える接種が行われていますが、重大な副反応は0とは言えないまでも十分に少ないと思います。もちろん、数年後までのことは何も言えないのが現状ですが、短期的な安全性については、他のワクチンと比較しても問題はないと評価されています。

 万が一を考えると、なかなか接種しようと思えない、という気持ちもよくわかります。その不安を診察の際にでもお聞かせください。どうするべきか、一緒に考えましょう。

問7 ワクチンの接種が遅くなったら、コロナ感染が不安です。

 現時点で見通しを持つことは困難ですが、国民の大半が接種を終えるまでに、少なくとも数ヶ月はかかるのではないかと思います。

 ただし、ワクチンを打てたとしても、完全に元通りになるわけではありません。変異株のせいで、これまでよりも少し気を付けないといけないことが増えているようですが、引き続きマスクと手洗い、人との距離、そして換気、これらに気を付けて過ごしましょう。