ひまわり診療所講座を開催しました

看護師 川崎 千世子

 ひらの亀戸ひまわり診療所が認知症カフェの「ひまわり遊ゆうカフェ」(以下「カフェ」と呼ぶ)を始めて早いもので、もう4年が経ちます。始めてすぐにコロナの流行で、ほぼ人を呼べない状態で少人数で開催したり、オンラインでカフェのお試しなど細々と毎月何とか開催しておりました。

 昨年の5月、コロナが5類感染症になってからは普通に開催していますが、皆様知らないということもありまして・・・隠していたわけではありません(笑)・・・中々参加人数が増えないということもあり、また、認知症の方を連れてくるために家族の負担でやめる方もいて、それも課題の一つでした。地域の方々に、ひらの亀戸ひまわり診療所と(診療所も何故か皆様に知名度が少ないです・・・)カフェを知っていただくために、ひまわり診療所講座を5月に開催することになりました。

 日時はカフェの時間を使って第三土曜日(通常は第四土曜日)の14時から1時間。講座内容は「認知症に備えましょう」というタイトルで、誰もが安心できる福祉制度について知ろう!という事で社会福祉士、江東区議会議員の間庭尚之さんにお願いしました。ケアマネージャーの資格も持っており、22年間も福祉一筋で頑張ってきた方です。その後はカフェの体験でボランティアの方の音楽療法を20分。お茶を飲みながらの歓談でゆっくりと語り合い。そのチラシも自分たちで作成して、近くの都営団地の各戸にポスティング。診療所のスタッフの協力のおかげで着々と準備が進んでいきました。

 最後の難関(笑)、司会進行をどうするかということでした。診療所には司会進行に慣れている方が多いですし、カフェにはMSWの高山さん(元ひまわり診療所職員)がいます。高山さんにお願いすると、今回の講座は診療所の名前を地域に知って頂くことも兼ねており、診療所とカフェの二つに所属をしている私にやってほしいと言われました(泣く)。私は縁の下の力持ちタイプなので、そのような表舞台には、今まで立った事がありません・・・。カフェのスタッフに相談したら、「身体的に貴女なら大丈夫よ」と言われました。整体的に身体を見て性質や体質を分類する方法があり、どうやら、私は整体的に人の注目があると輝くという型に当てはまるらしい・・・そんな事あり??

 司会が決まってからは、私達のカフェの由来だけはメモを見ずに皆様にお伝えしたくて、イメージトレーニングと練習を繰り返しました。カフェの由来は纏めますと、診療所として認知症の方の正しい理解を深め、楽しく自分らしくいられる環境づくりに努める事です。しかし本番中は頭が真っ白になって、あとで見返すと「えーと」が多くて・・・、皆様には伝わりにくかったかもしれません。

 講座の参加者は45名。間庭さんは面白く分かりやすいように話をしてくれましたが、残念ながら、1時間という短い中で、最後の成年後見人制度まではいけませんでした。カフェ体験者は20名。楽器(カスタネット、マラカス等)をピアノに合わせて鳴らしたり、最後は「故郷(ふるさと)」を全員でマスクをつけたまま合唱しました。最後のアンケートも好評でした。お陰様で、6月のカフェは地域の方々の参加人数も増えました。次は本来の目的通り、認知症の方にもっと参加して頂き、共生社会の実現に努めて行きたいと思います。

踊っている人