新型コロナの診療の事務作業
事務長 永井 未咲
コロナ関連の診療は、事務作業が膨大である。当診療所は、2021年2月から診療・検査医療機関に登録し 発熱外来の診療を続けてきた。引っ切り無しに来る東京都と医師会からの通達のFAXやE-mail。それも時間に関係なく深夜に来る事もある…。そこに書かれている長文を読み解くのがまた骨が折れる。めまぐるしく変わる決まり事。通達が来ては、その長文を解読してスタッフに周知し、院内で対応できる体制を整えて診療をしていくという毎日の繰り返し。色々な決まり事は常に長文の説明になるほど、何故こんなにややここしく複雑なのだろうか。全ての事においてもっとシンプルに分かりやすくして欲しい。
新型コロナが蔓延してから診療報酬に様々な特例措置が出されたが、それらも突然、何日から変わりますとか、翌月から変わりますとか、この点数については1ヶ月延長になりましたとか、今月で終わるとしていたがさらに1ヶ月伸びる事になりました…などなど。それも前日や当日、決まった翌日にFAXが来る事さえある。テレビの報道の方が先で、詳細は直前になってどっと来た事もある。こんな風に振り回され続けていると、心身共に疲弊する。気が滅入った時は、診療・検査医療機関に登録し診療している医療機関はどこも同じ思いをしていると想像し、みんな頑張っているのだから何とか頑張ろう、と思い直して来た。新型コロナウイルスに関連する診療はこうした度々の制度の変更や特例措置からしても、異例の事態であることは間違いない。
診療報酬の算定も複雑である。風邪症状があり、新型コロナが疑われると医師が判断した場合は、PCR検査や抗原定性検査代は第1公費になる。その後陽性と結果が出た場合は、診療報酬全てが第2公費で賄われる。抗原検査の場合はすぐに結果が出るので、初診時に抗原検査をして陽性となった場合は、検査は第1公費で、緊急加算と投薬代は第2公費で賄われ、それ以外の初診料、トリアージ料、SPO2検査料は自己負担が生じる。それらの算定はPC作業が難しく、第1と第2公費を分ける作業が難しい。それ以外に、オンライン診療時や子供につく加算点数、必要なコメントの入力など、中々難しい。
気が滅入る中、ある日、テレビから流れて来た音楽が心に届いた。シンガーソングライターのBONNIE PINKさんの新曲『宝さがし』という曲。歌詞を紹介する。
1つ 2つ 3つ 4つ
無くしたものを数えてみた
5つ 6つ 7つ 8つ
思い出せるものは宝物
(中略)
一人去って 一人出会い
時は景色を変えてゆく
学び 許し 強くあれば
また見つかるのも宝物
あぁひまわりが咲く頃に
どうしても蘇る
あの人あの時あの感情
(演奏)
花は散って咲いてまた散って
動き出す暦よ ねぇ待って
しがみついたってしょうがない
今日も生きて生きて生きて
1つ 2つ 3つ 4つ
無くしたものを探すより
笑い 耐えて 分かち 愛でて
作り出せるのも宝物
辿り着いた庭の宝物
コロナ禍、後ろ向きになる出来事も多いが、楽しい思い出や記憶は大切にしながらも、これから待ち受ける喜びに思いを馳せ、希望を失わず強く生きて行こう。生きている限り、また宝ものに出会えるはずだという希望のメッセージを込めて作られた曲との事。
~You Tubeで聴けるので気になった方はぜひ聴いてみて下さい♪~
第7波もピークアウトし、少し先が見えて来た実感がある。世界情勢も日常も色々と大変だし心配事もつきないけれど、この曲に込められた希望を持つという事。笑い 耐えて 分かち 愛でて♪明日に向かって生きて行きましょう。