ひらの亀戸ひまわり診療所
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2015年秋号 第92号

ちょこっと整体 ~秋編~

鍼灸師 富永 純枝

 すべての生き物がそうであるように、人の身体も季節の移り変わりにそって変化しています。冬は寒さに対応するためにぎゅっと縮み、春になると徐々にゆるんで、夏には暑さを放散するために最大限にゆるみます。

 そして秋は寒くなるとともに、冬に向けてまた縮んでゆきます。ゆっくり移行すればいいのですが、実際は急に冷えてかたくなりやすいのです。 冷えると胃腸の動きが鈍くなりおへその周りがぽっこりふくらみます。最近太ったみたいと勘違いされる方もいるほど。

 食欲の秋と言われますがこの時期食べ過ぎになるのは胃腸の調子が良いからではなく、食べると胃腸が動いて気持ちがいいので、つい何か口に入れたくなってしまうからなのです。食べ過ぎるとますますお腹が張って、余計に冷えやすくなってしまいます。

 この時期、お腹が冷えるとシーソー現象で頭の中に熱がこもりやすくなります。のぼせやすかったり、首から上だけ汗が出たりします。首もかたくなるので、めまいや耳鳴りといった症状を感じる方もいらっしるでしょう。

 この悪循環を解消するには足湯や腰湯などで下半身を温めてあげるのが効果的。お腹が温まると食べ過ぎがおさまり、のぼせも降りてきます。

 また、首の緊張を取るには一人でできる体操もおすすめです。上の方がゆるむことで、お腹も温まりやすくなります。

 ここでは耳鳴りや難聴に効果のある方法をご紹介します。

  1. 手首を反らして両手を広げます。
  2. 首をうつむき気味にして、横に傾けます。
  3. そのままの状態で2~3呼吸します。このとき傾けた方と反対側の腕がつっぱる感じになります。
  4. ゆっくり2~3呼吸かけて首を元に戻してゆきます。
  5. 反対側もやります。一回ずつで大丈夫です。首をうつむきにしないで、真横に傾けるようにしてこの体操をすると、めまいや乗り物酔いに効きます。

 この時期をうまく経過すると、寒さに対応しやすい身体になりますよ。

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