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「心に残る言葉」鷲谷 博美ひまわり通信に文章を載せること数回! 今回も書きたいこともなく、おしゃれなエッセイ風の文章など書けるはずもなく、どうしようかと、あれこれ考えていると、今50才を過ぎ、家族の死や病気などを経て、残りの人生を考えることが多くなりました。生かされていることに、そして毎日無事に過ごせることに、日々感謝しています。 そんな私が見つけた『心に残る言葉』を書いてみました。 "あなたが虚しく過ごした今日という日は、昨日死んでいったものが、あれほど生きたいと願った明日である" <韓国の小説『かしこぎ』より> "居合わせし 居合わせざりしこと ついに 天運にして居合わせし人よ" <歌人 竹山 広> これは阪神大震災を詠んだ一首で、意味するところは 「その時、そこに居合わせた人よ、居合わせる運命に人知は及ばない」という意味です。 先ごろニュージーランドの地震で日本の学生さんや有為の志を持っておられた看護師さんなど、死傷者のニュースが流れました。外国での震災の話にこころ沈む日々でした。 ところが、このたびの東北関東大震災はニュージーランドからの放映をはるかに越えるショッキングな出来事でした。比較すべきことではありません。ただただテレビの画面にかじりつきながら、津波の全体状況が見えない住民の皆さんの逃げる姿に、「津波だ!高台に早く登って!もっと早く走って!」と、何度画面に向かって叫んだか知れません。 ニュージーランドで亡くなられた方、その親御さん、そして今回の大地震で多くの方々がなくなられたり、行方不明になられている皆さま、そしてその御家族。皆様の気持ちを考えると、ただ「運命」という言葉だけで受け止めるには残酷すぎます。だからこそ「今」を愛しく、大切なものにしたいと思います。 最後に蝶を例えとした、とても美しい詩を味わってください。 "二ツ切りの恋文が 花の番地を捜してる" <ルナール> |