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8月26日から30日まで、ボストンで行われた筋骨格系障害を予防するための国際学会PREMUS 2007に参加してきました。 筋骨格系障害とは、災害でなく、くり返し作業などによって頸、腰、上下肢の筋肉、骨、関節などに症状のある状態、例えば腰痛や頸肩腕障害のことです。この原因は多要因ですが、作業が一因になっている場合も多く作業関連筋骨格系障害(WMSD)と言います。 この学会は3年に一度開かれ7回目で、はじまって20年ほどになります。今回、欧米、オーストラリア、韓国などから380余りの発表がありました。日本は、私も共同演者の頸肩腕障害研究会の発表を含めポスター3題のみと発表が少なかったです。これは、筋骨格系障害の作業関連性につい て日本の研究が少なく国際的に立ち遅れていることによるのだと思います。 2006年、東京都全体の非災害性腰痛の労災認定者は9人でしたが、この数が少ないのは、作業関連性があっても労災申請されていない場合が多いためでしょう。この点、行政側のねらいどおり非常にうまくいっているのかもしれませんが、作業関連性を明らかにしないことは、その知識や情報が広まらず、予防も立ち遅れることにつながっています。現状が改善されて、このような国際学会が日本でも開催できるようになればと強く感じました。 学会の内容の詳細については、11月10日(土)14時から、ひまわり診療所4階会議室で学習会が開かれ、そこでご報告したいと思います。参加費500円です。どうぞ、ご参加ください。 ボストン美術館 かめ |