ひらの亀戸ひまわり診療所

高山 俊雄

 来年1月1日から「無過失責任医療補償制度」というものが始まります。制度の名前を聞いても、なかなか分かりにくいと思います。これは、出産において「脳性小児麻痺児」を出産した場合に限って、医師の責任は一切問わず、子供に対する補償制度を、民間保険を利用して作ったというものです。まずこの保険は、国が主管して行なうものではなく、民間保険を使うので、出産する医療機関が保険に加入していないとその対象にはなりません。保険に加入するというのは、出産される方一人に対して、保険料として3万円を医療機関がその保険会社に支払います。医療機関は従来の出産費用に3万円を上乗せして請求すると思います。(便乗値上げがなければ良いのですが)保険者は、母親に出産一時金を一人3万円上乗せして支払うことになっています。しかし、どのように宣伝されても法律を根拠にしておらず、これは国の制度とは言えません。問題の一つは、保険の加入率です。9月末で病院・診療所は89.5%.助産所は78.9%とのこと。しかし、他にも児が6ヶ月未満に死亡した場合支払われない問題もあります。

 ご意見があれば診療所にお寄せください。

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