ひらの亀戸ひまわり診療所

永井未咲

 先日、娘の通う保育園の運動会があった。娘は2才1ヵ月になった。昨年に引き続き2回目の運動会だ。

 運動会の二週間ほど前に保護者会があり、そこで園長先生のお話があった。「運動会は、競技の出来を見るほかに、友達とのかかわりあいや、保育者と子供がどのような関係を築いているかなど、日頃みられない園での生活の雰囲気などを見てこの一年の成長を感じてください」というような話だった。それを聞いて、なるほどと思った。というのは、運動会を楽しみにしていたものの、「お弁当を作らなければいけないな。中身は何にしようか、他のお母さんの目もあるし、見た目をきれいにしよう。当日は子供に何を着せよう。ビデオを忘れずに充電しなきゃ。」など。要するに、生活に追われていて目の前の小さなことしか見えていない自分、というものに気付かされたからだ。

 去年の運動会では、娘は人見知りの真最中で、大勢の観客の前で競技など出来るわけも無く、始まってすぐかちかちに固まっていた。今年は、人見知りはだいぶしなくなったものの、その場の雰囲気で固まることがある。でも、技巧台を超える実力はあるから、存分に実力を発揮している姿が見たい! そのために、イメージトレーニングと、予行練習をすることにした。具体的には、うちのジャングルジムで練習させ、出来たら褒める。去年の運動会のビデオを見せて、明日は運動会であるということを語りかけイメージさせる、などということをして当日に臨んだ。

 その甲斐?あってか、当日は、名前を呼ばれたら手をあげて返事が出来た。競技では、山を乗り越えたあと、坂を登ってジャングルジムを渡り、階段を下りる、というバランス感覚と集中力を必要とされる競技を完璧に出来た。お友達や先生とも楽しくやっている様子も感じ取れた。去年の姿を思い出すと、親たちの想像以上に成長した娘を見ることが出来た。今年は親たちも参加したぞという満足感のある運動会となった。

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