ひらの亀戸ひまわり診療所
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2020年新年号 第109号

ACP
(Advance Care Planning)

看護師 川崎千世子

 皆さま、ACPって言葉聞いた事ありますか??

 ACPとは将来の意思決定能力の低下(もしもお食事が取れなくなった時など人生の最終段階に直面した際)に備えて、どこで誰とどのような医療やケアを受けたいか、患者様やそのご家族と具体的な治療・療養について、前もって考え、話し合う過程(プロセス)のことです。

 平成29年度の意識調査でACPをよく知っている一般国民はわずか3.3%と低く、そこで、厚生労働省は平成30年に応募多数の中から選定し、「人生会議」という名称になりました。昨年の11月に某芸人さんのポスターで有名になりました、あの人生会議です。横文字が苦手な私としてはアドバンス…と言った言葉が入って来なくて、人生会議という言葉をすんなり受け入れる事が出来ました。あのPRポスターだけでは無いけれど、高額なお金が使われた事も分かり、TVでは毎日、コメンテーターの方が賛成だの反対だの色々な意見を出されていました。インパクトのあるポスターで、知名度こそは上げましたが、どれだけの人が人生会議の意味を本当に理解されたのか不安が残ります。(未だに旦那は知りませんでした…)

 色々な考え方があると思いますが、医療や介護の現場では、超高齢化社会を迎え、最後まで自分らしく暮らせるように、その意思を十分に尊重出来るように、そのACPが必要とされています。丁度あのポスターで賑わっていた頃、私もACPの勉強会に参加させていただきました。

ワンチーム

 色々な職種、医者、歯医者、保健師、薬剤師、ケアマネージャー、訪問看護師、ソーシャルワーカーなど今年の流行語では無いですが、ワンチームになってどのように寄り添えるかを皆で考えました。その中で、①かかりつけ医を早くから作り地域で支えていく事 ②意思決定はその都度、必ず記録していくこと ③気持ちは常に変わるので、繰り返し話し合う事 ④信頼できるメンバーと共有する事が大事だと学びました。

 本来のACPはあらゆる年齢や健康状態の成人が対象です。人生の最期の事は考えたくないし、家族に問いかける事も日本人は避ける傾向がある様に見受けられます。しかし、最後まで自分らしく人生を過ごす事が出来る様に話し合うきっかけが大事だと思います。

 私にも昨年、話をするきっかけがありました。突然、同じ年齢の知人と悲しい別れをしました。まだこの年で、人生会議をしてるはずもなく、残された家族がどんなに大変な思いをしたのかなと思います。その時に、私も初の人生会議をしたのですが、記録も残していないし今から考えると娘に伝えただけの一方的なものだったと思います。

 新しい年を迎えて家族も揃いますし、この機会にまた、人生会議をしてみようと思っています。皆様も、先ずは「あのポスターどう思った??」で始めてみてはどうでしょうか?? 何かを直ぐに決めなくても、話し合うプロセスが大事だそうですよ。

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